文系の学部や大学院を卒業していると、営業職にしか配属されない、転職できないと思っていませんか?
実際、私の周りにも文系の学部卒の友人の多くは営業職に配属されていました。
文系でいきなりSEやプログラマーなどの職種になっている人はいませんでした。
しかし、営業から異業種への転職は可能です。
この記事では営業からでも異業種へ転職できる理由を解説します。
- 営業で得たスキルを転用する。
- 求められている人材像を確認する。
- 転職エージェントで相談する。
私自身も営業職からコンサルタント職への転職を経験しており、その時は完全に異業種への転職でした。
その時の経験も混ぜつつ、解説していきます。
文系学部卒の初期配属は営業になりがち
実際に文系の学部を卒業した人の約7割が営業職に就くという記事もありました。
新卒で入社した会社で、最初に配属される割合を見ても、納得がいく数字だと思います。
私の周囲でも文系学部卒の同期は、営業に配属されていました。
なぜ文系が営業に配属されるのでしょうか。
- 専門スキルがない。
- コミュニケーションスキルがある。
- とりあえずやれる職種である。
結構、乱暴に書きましたが、営業に配属される理由は上記の3つです。
これが事実だと思います。
基本的に、文系の学部を卒業した人は、その時点では何か特別な専門性を持っている人は少ないです。
そのため、いきなりSEやマーケティングなどの専門知識が必要な部署に配属されることはありません。
また、理系に比べて文系の人は、人とのコミュニケーションを円滑に取れる場合が多い傾向にあります。
決定的なのは、営業は誰にでもできる職種であるということです。
特に専門的なスキルが必要だったり、体力が必要であったりということがありません。
人と話すことができれば誰でもできるようになる職種です。
加えて、営業は会社の売上を持ってくる部署なので、多くの人材を投入する部署であるとも言えます。
こういった背景から、専門的な知識を必要する職種には、すでに専門的な知識を有している人が優先的に配属されます。
言い方を変えると、専門的な知識が必要な部署に配属されなかった場合は、結果的に営業部に配属されます。
営業に向いている、向いていない関係なく、ほとんどの人は営業に配属されるということです。
営業で得たスキルを転用する
ほとんどの人が、営業職から始まるという中で、営業以外の職種に転職したい場合にどうすれば良いのでしょうか。
答えは、「転職したい職種で求められるスキル」かつ「営業でも得られるスキル」を見つけることです。
例えば、営業で実績を出した人の中には、以下のような点があります。
- 複数人のチームをまとめて、営業成績を上げた。
- 訪問数や受注額などの数字の分析を得意としている。
- 顧客からの要求に対して、ユニークなアイデアを思いつく。
- 結果ではなく、プロセスを重要視する。
- 顧客との信頼関係を築くのがうまい。
もし、自分が今、営業職に就いていて、営業以外の職種に転職したいと考えている場合は、まずは自分のスキルを棚卸しするところから始めましょう。
そのスキルの中から、転職先の職種で求められているスキルや人材像に適したスキルがあれば、営業からでも、転職できる可能性は十分にあります。
私の場合は、営業職と言っても単なる「物売り」ではなく、お客さんのIT課題を全体的に解決するような営業だったので、比較的、ロジカルに物事を考えて、提案書にまとめるという仕事をしていました。
売るものが決まっているわけではなく、何でも売れる(他社から仕入れて売る)ような会社だったので、自分次第でいくらでも提案することができました。
このように私の場合は、ロジカルに物事を考え、お客さんの課題を解決する形式の提案をする機会が多かった事と、お客さんの先で対面のコミュニケーションをする機会が多かったので、この2つの経験だけで未経験のコンサルタントに転職することができました。
転職直後は非常につらい日々が続いたのですが、結果として年収もアップし、ビジネスマンとしてのスキルも向上したので、自分では成功だったと思っています。
未経験歓迎の職種は非常に多い
転職サイトなどに登録して、求人を見てみると意外と「未経験歓迎」と書かれているものが多いことに気付きます。
しかし、これはあくまで20代や30代前半(32歳程度まで)だと考えるべきでしょう。
未経験歓迎の裏側には、”ポテンシャルがあると思われる方”は未経験でも歓迎しますという隠れたメッセージがあると思ってください。
企業も誰でも彼でも未経験の人物を採用したいわけではありません。
例えば、コンサルタントという職種が未経験だったとしても、コンサルをする企業と同業他社での業務経験があれば、業界の習慣や、ビジネスモデルは理解しているはずなので、採用に至るケースは非常に多いです。
自動車業界の営業をしていた人が、自動車会社関係の案件のプロジェクトにコンサルタントとしてアサインされて、活躍している例などもあります。
こういった形で、文系として大学を卒業して、営業としてキャリアをスタートした人でも、営業で得たスキルを活かすことによって、違う職種に未経験で転職することは、全然ありえる話だということです。
転職エージェントへの相談も非常に有効
では、どうやって自分の営業スキルを欲している企業や、求人情報を入手すれば良いのでしょうか。
ここで非常に有効なのが、転職エージェントに相談することです。
転職エージェントは、非常に多くの求人情報を取り扱っていて、それぞれに対してどういったキャリアを持っている人が適しているかなどの見解も持ち合わせています。
自分のこれまでのキャリアと照らし合わせて、適切な求人を紹介してくれます。
自分で求人情報を検索してみても、正直、何が何だか分からないのがほとんどです。
企業規模なども様々なので、自分だけで良い求人に出会える可能性はかなり低いと考えて良いでしょう。
自分で探すのも大切ですが、自分の要望も伝えた上で、求人探しを手伝ってくれるパートナーとして転職エージェントにお願いすることおすすめします。
転職エージェントの利用は、無料です。
転職エージェントは、紹介する企業側から報酬を受け取るため、応募する側はお金がかかりません。
そのため、転職エージェントと利用する上で、費用面での心配は無用です。
転職エージェントを利用するのが初めての方向けの記事も用意しているので、よければそちらも参考にしてください。
最後に、営業から異業種へ転職する際のポイントをおさらいしておきましょう。
- 営業で得たスキルを転用する。
- 求められている人材像を確認する。
- 転職エージェントで相談する。
営業からキャリアをスタートした人でも、その他の職種に転職することは難しくありません。
別の職種を経験して、また営業に戻ることもできます。
要は、自分のスキルと経験を高く売ることができる場所を見つけて、自分の市場価値を上げることができれば、その転職は成功だったと言えるのではないでしょうか。
あなたの転職活動はうまくいくことを願っています。