一生懸命に働いているのに、自分の給料が全く上がらないと思っている人も少なくないと思います。
この記事では、給料が上がらない理由と給料を上げるための1つの方法を解説します。
- 給料はスキルや実績に支払われるわけではない。
- 会社によって払える給料の額は決まっている。
- 給料を即座にあげる方法の1つが転職。
給料が上がらない理由は、決して一生懸命働いているあなたや私のせいではありません。
あなたや私が所属している会社には、それぞれの役職ごとに決められた給料の幅が決まっています。
その仕組みを利用して、より高い給料をもらえるようにするためのエッセンスをこの記事で解説していきます。
それでは順番に見ていきましょう。
給料は能力やスキルによって払われているわけではない
まず、給料の仕組みを理解するところから始めましょう。
サラリーマンの私たちからすると、毎月決まった日に、決まった金額をもらうことができるものだと理解している人がほとんどだと思います。
給与(きゅうよ、英: salary、サラリー)は、雇用契約に基づいて雇用主から従業員へ定期的に支払われる、労働の対価報酬。
引用 :Wikipedia
労働者及び芸人の賃金に対して、継続的雇用関係に立つ雇人に対する報酬(民法第174条第1項、第2項)。又は、家族的労務者としての雇人に対する報酬(民法第308条)。
これらを見ても分かるように、給料とは「労働の対価」であり、従業員が一生懸命働いたとか、従業員がどんなスキルを持っているだとかは全く関係がないことが分かります。
私も新入社員として、ある会社と雇用契約を結び、その会社の従業員になりました。
もちろん一生懸命働き、同期入社たちよりも目立とうとアピールもしました。
入社して6年が経ちましたが、基本給としてはほとんど変わらなかったことを覚えています。
どれだけ一生懸命に働こうが、同期入社200名以上の給料は、一律で同じです。(もちろん残業の多い少ないの差はありますが。)
そして、またあることに気付きます。
全く仕事をせずに、1日ずっとパソコンでネットサーフィンをしているおじさんの方が、自分よりも数百万円も年収が高いのです。
この時はまだ、給料が自分の仕事に対する熱量や、実績や、スキルに対して支払われると信じていました。
しかし、違ったのです。
給料とは「労働の対価」なので、1日8時間の労働力を提供するという雇用契約を結んでいれば、その契約した役職に沿った給料が支払われていただけでした。
だから、実際に仕事をしていようが、ネットサーフィンをしていようが、契約上決められた労働力を提供していれば、決められた給料はもらえるし、雇用主側からすると支払う必要があります。
この仕組みに気付くかどうかで、自分のサラリーマンとしてのキャリアの考え方が180°変わると思います。
会社ごとに昇給範囲は決まっている
この仕組みに気付くことで、今の会社で昇進をして給料を上げるだけが全てではないと気付くことができます。
考えてみてください。
同じグループの課長や部長の年収ってだいたい分かりますよね?
入社して3年から5年働くと、自分の会社の給料のレンジはだいたい把握できると思います。
また、昇進スピードも分かってくると思います。
私が新卒で入社した会社の給料レンジは以下のようなイメージでした。
新卒(学部卒) : 額面25万~30万円、ボーナス100万、年収460万円
入社5年目 : 額面35万~40万円、ボーナス120万、年収520万円
入社10年目 : 額面50万~55万円、ボーナス150万円、年収750万円
課長 : 年収1,000万円 (年齢では約40歳~)
部長 : 年収1,300万円 (年齢では約45歳~)
入社して約20年働いて、順調に昇進した場合、年収1,000万円を超えてくるような給料体系になっていました。
上記のように自分の会社の給料のレンジは把握できますが、他社の給料の情報なんて分かるのか?
という疑問が出ると思います。
私も当初は同じような疑問を持っていました。
しかし、調べてみると意外と年収や給料の情報はネットで掲載されていることも多いです。
私が良く利用するのはOpenwork(旧Vorkers)です。
ここには多くの有名な企業の口コミ情報が集まっており、社内の雰囲気や給料の情報も掲載されています。
実際に働かれていた人たちの口コミなので、非常に信ぴょう性も高いです。
会員登録するだけで無料で情報を見ることができます。
高給取りのイメージがある業界の会社の口コミを見てみると、だいたいその会社の給料レンジを把握することができます。
こうして見てみると、会社ごとに給料のレンジが全然違うことが理解できます。
私がいたような会社は、管理職レベルになって初めて年収が1,000万円を超えるような設計になっています。
別の会社を見てみると、いち担当者でも年収が1,400万円を超える会社もあります。
とある総合商社の例ですが、入社10年目で年収が1,400万円になっている人に会ったことがあります。
では、その人と自分では給料の差に比例して、スキルが高いのでしょうか??
同じスキルを持っていても会社が違えば給料も違う
ぶっちゃけそんなスキルに差はありません。
自分の会社で500万円だったとしても、スキル・実績は、他社の年収800万円の同年代・同役職と比較しても全く引けをとりません。
(そもそもサラリーマンの仕事は、誰でもできるようになっているので、そんなに差は付きません。)
要はそういった状況になっていることに気付けるかどうかが最も重要なのです。
雇用主は、決してスキルや実績にお金を払うわけではなく、労働の対価にお金を払っているだけですから。
特に分かりやすいのは営業職です。
もちろん売れる営業、売れない営業がいたりするのも事実ですが、営業に必要な明確なスキルなど存在しないと考えています。
言うなれば、誰でもできる仕事です。
しかし、売る商材や、所属する会社によって、営業職の給料は、天と地ほどの差があります。
厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査による保険営業の平均年収から見ていきましょう。
《男性の平均年収》470万円
《女性の平均年収》274万円
同じ保険業界にありながらも、プルデンシャル生命のライフプランナー(営業職)の平均年収は1,170万円というデータもあります。
引用 : Openwork
これも同じ商材を売っているにも関わらず、自分が所属する会社が違うだけでもらえる給料が変わってくる例だと思います。
何も外資系投資銀行、コンサルティングファーム、総合商社などだけが高給なわけではなく、調べてみると自分のスキルや実績で、給料レンジが高く設定されている会社に滑り込むことができれば、一気に自分の年収を跳ね上げることもできます。
繰り返しておくと、給料はスキルに紐づくのではなく、会社ごとに就業規則で決まっており、その規則に沿って支払われているだけなのです。
適切なタイミングで給与レンジの高い会社へ転職
給料が、スキルや実績ではなく、会社ごとの就業規則に沿って支払われてるものだということが理解できたと思います。
スキルや実績に関係ないなら、どうせ業務でやる内容が変わらないのであれば、高い給料をもらえる方が良いですよね。
じゃあどうやって高い給料をもらうのか?
ここまで来ると、もう答えは簡単です。
高い給料が設定されている会社に移れば良いだけです。
この記事を読んでいた最初の方は、「給料の上げ方」が分からなかったと思います。
どうしても今いる会社で一生懸命頑張って仕事して、遅くまで残業して、上司にアピールして昇進して、給料を上げようと考えていたはずです。
考え方を変えましょう。
最初から高い給料を払ってくれる会社に行けば良いだけなのです。
シンプルですね。
そういった会社を自分で探すのも良いですが、プロ(転職エージェント)に相談することも、方法の1つです。
転職エージェントは、得意とする業界を持っている人も多く、その中の給料体系や範囲も熟知しています。
自分のスキルセットや実績で、今より高い給料で雇ってくれる会社を探してくれます。
転職エージェントは企業側から紹介料をもらうビジネスモデルになっているので、求職者(つまり私たち)側は無料で利用できます。
無料なので相談してみるだけ、してみてもノーリスクなので何も問題ないですね。
私もこれまで2回転職をして、給料を上げることに成功しました。
1社目(新卒入社の会社) : 540万円
2社目 : 650万円→800万円(在籍中に昇進)
3社目 : 1,400万円(基本給840万円+歩合560万円)
もちろん社会人の経験年数が増えていくので、経験値としては積みあがっていますが、何か特別なスキルがあるわけではありません。
英語も話せないですし、プログラミングができるわけでもありません。
自分が目の前の仕事を一生懸命やることで身に付いた内容を持って、違う会社に会いに行くことで、今以上の給料で雇用してくれるところが必ず見つかります。
そのためにも、うまく転職エージェントを使うなど、工夫してみてください。
今の会社に居続けるよりも、高いオファーをもらえる可能性があります。
(給料とキャリアは表裏一体ですが、全く別物なので分けて考えることをおすすめします。)
キャリアについても解説しているので、良ければこちらも参考にしてみてください。
転職エージェントに相談する前に、転職エージェントって何?という方はこちらも参考になると思います。
最後に改めて、重要なポイントをまとめておきます。
- 給料はスキルや実績に支払われるわけではない。
- 会社によって払える給料の額は決まっている。
- 給料を即座にあげる方法の1つが転職。
それでは、あなたの転職活動がうまくいくことを祈っています。